posted at 2007 7 14 12:12 AM | 文化 | comments (0) | trackback (0)


「NEIL YOUNG with CRAZY HORSE」1969年 リプリーズ

1. CINNAMON GIRL
2. EVERYBODY KNOWS THIS IS NOWHERE
3. ROUND & ROUND (It Won't Be Long)
4.DOWN BY THE RIVER
5.THE LOSING END (When You're On)
6. RUNNING DRY(Requiem For The Rockets)
7.COWGIRL IN THE SAND
ニール・ヤングといえば、きっとぼく同様、きいたことがある、ずっときいていた、お気に入りだよ・・・という方も少なくないことだろう。
一般的には、前回紹介したCS&Nに、彼が新たなひとりとして参加することで誕生したCSN&Yでの活躍や、のちのアルバム「ハーヴエスト」に収められ、世界的に大ヒットした「孤独の旅路」などが、その導入として引用されることが多いけれど、ぼくが今でも「いいなあ」と思うのは、その「ハーヴェスト』以前のアルバムで、ソロデビュー3部作といってもいいんだろう文字通りのデビューアルバムである「ニール・ヤング」にはじまり、セカンドアルバムの「ウイズ・クレージー・ホース」そしてそれに続く「アフター・ザ・ゴールドラッシュ」の3枚だ。
これらのアルバムが発売された当時は、3枚目の「アフター・ザ・ゴールドラッシュ」のLPをすり切れるまで聴いていた覚えがあるけれど、のちに2枚目の「ウイズ・クレージー・ホース」、デビュー昨の「ニール・ヤング」とさかのぼって聴いていくうちに、確かにこの3作のなかでは3枚目の「アフター・・・」が、音楽的にはいちばん完成度が高いとは思うのだが、デビューアルバムや、ほとんど同じ時期にリリースとなったセカンドアルバムにしか感じられない彼の初々しい歌声や演奏に共感を覚えるようになり、特に2枚目「ウイズ・・・」の、全編をつらぬいている奇妙な緊張感や孤独感のようなものが、その初々しい歌と演奏にオーバーラップして、結果それは決して意図したものではないのだろうけれど、1作目にも3作目にもない独特の作品世界には、なぜか引き込まれるものがあり、今となっては、数あるニール・ヤングのアルバムのなかでも、個人的には、最もよく聴く一枚となった。
作品的には、一作目に比べてもどれも小品といった感じの曲が中心なのだが、オープニングの「シナモンガール」ラストの「カウガール・イン・ザ・サンド」と、なんとも印象的なタイトルの曲は、のちのライブでもたびたび演奏されることになる名曲となったし、当時の映画「いちご白書」のなかでも効果的に使われていた4曲目の「ダウン・バイ・ザ・リバー」は、日本の伝説的なロックバンドはっぴいえんどの初期の名曲「かくれんぼ」の元歌・・・なるほど、そう思って聴いてみると、よく似ている・・・だというようなことは、ご存知の方も多いことだろう。
正式な作品タイトルはウイズクレージーホースの前に、ニール・ヤングと彼のフルネームが入り、またサブタイトルとして「エブリボディ・・・」と作品中の曲名が付けられているにも関わらず、ニール・ヤングのデビュー2作目といえば、単に「ウイズ・クレージーホース」というのが、ぼくとしてはなんだか気分だったりする。アンド・・・ではなく、ウイズ・・・というところが、妙にかっこいいなあと思ったり。
ニール・ヤング・ウイズ・クレージーホースといえば、のちの「ライブラスト」での名演を忘れるわけにはいかないが、そのルーツは、きっとこのアルバムにあるんだろう。ギター、ベース、ドラムのわずか3人という最小ユニットを従えての、まるでスタジオライブのようなシンプルな演奏は、さすがに時代を感じさせるけれど、それがまた今となってはたまらなく、のちの「ハーヴェスト」の牧場の馬小屋をスタジオにみたてての演奏収録ということにもつながっていったのだろうか。
このコラムのために、何か気の利いたことのひとつでも書かなくっちゃ・・・と改めてCDのジャケットを開けてみると、ライナーノーツがなくなっていることに気がついた。おまけにCDのプラスチックケースも派手に壊れたりしていて、一時期毎日のように聴いていたからだろうか。
不思議なことに彼の初期から中期の作品はすべてLPで手元にあるというのに、このセカンドアルバムだけが、なぜか手に入れることのないまま、いわばそこだけが空欄になっているのだが、かつてを思い出すに、きっと3枚目の「アフター・・・」や、その後の「ハーヴェスト」にひかれるあまり、当時はこの2枚目の作品世界に、あまり心動かされなかったのか、購入しようという気持ちにならなかったからなのかもしれない。
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